001 | 2002.03.16 | 山スキー7人 ヘリで無事救助
2002/3/3, 朝、シャルマン火打スキー場付近で下山できなくなっていた山スキーパーティを、ヘリで無事救助。一行7人は3/2に道に迷い携帯電話のメールで友人に救助を要請した。 |
2002.03.03 中日・朝日・毎日
2002.03.04 中日・朝日 |
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002 | 2002.03.16 | 白山 初級スキー学校に参加中の女性 滑落死亡
2002/3/3、石川県白山付近で山スキーをしていた女性が滑落死亡した。3/4付の「赤旗」によれば、初級スキー学校パーティに参加中の事故のようだ。 |
2002.03.04 赤旗・朝日 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
003 | 2002.03.16 | 中学ハイキング落石死傷事故 校長と教諭ら 業務上過失致死傷で送検
2002/3/14、岐阜県警は2001/6月に岐阜県板取村で学校行事のハイキング中に落石で中学生6人が死傷した事故について、引率教諭3名、学年主任1名、およびハイキングの実行に同意した校長の計5名を、業務上過失致死傷の疑いで書類送検する方針と、発表した。事故前日に村の森林組合から「雨天は野外活動は中止」と告げられたにかかわらず、事故当日朝の学校側判断で雨中にハイキングを実施したことは、安全注意義務違反の可能性があり、刑事責任を問えるとの判断となった模様。 |
2002.03.04 朝日
2001.06.06および06.07の各紙 |
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004 | 2002.03.18 | 大日岳『吹き溜り』崩落事故 訴訟へ 国に対して約2億800万円の賠償求め提訴
2000/3/5に文部省登山研究所=当事=主催の冬山登山研修会に参加した大学生2名が『吹き溜り』崩落に巻き込まれて死亡した事故で、遺族2家族が国家賠償法に基づき、約2億800万円の賠償請求を国に求める訴訟を2002/3/5に起こした。 |
2002.03.05読売夕刊
2002.03.06中日 |
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005 | 2002.05.15 | スノーボード転倒死 スキー場に法的責任 賠償金4500万円(過失相殺25%)
2001/10/5、津地方裁判所は、上級者の当時25才の男性が、スノーボード中に、スキー場内の岩に乗り上げて転倒死亡した事故で、スキー場はコースの安全確保を怠ったとして4500万円(原告請求額は約5900万円)を賠償するように命じた。ただし、男性にも安全に配慮して滑走する注意義務があったとして25%の過失相殺を認めた。 |
2001.10.06 中日 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
006 | 2002.05.15 | エリア外滑走雪崩死亡事故 控訴審もスキー場と同行者の法的責任を否定
1996冬に滑走エリア外を滑走して雪崩で死亡した男性の配偶者が、スキー場と同行したスキー仲間などに約1億円の損害賠償を求めた控訴審で、東京高裁は一審判決を支持し、控訴を棄却した。 |
2001.11.29読売 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
007 | 2002.05.15 | スノーボード男性ら スキー場内の立ち木に衝突
2002/3/10、 新潟県内の二つのスキー場で、スノーボードをしていた男性とスキーをしていた男性がいづれも立ち木に衝突した。スノーボードの男性は死亡、スキーの男性は意識不明の重体。 |
毎日HP | ||||||||||||||||||||||||||||||||
008 | 2002.05.15 | 岩木山 バックカントリースキー中に 2名雪崩で死亡
2002/1/19、岩木山のバックカントリーエリアで4名が雪崩に遭遇し、2名が死亡した。 |
毎日HP | ||||||||||||||||||||||||||||||||
009 | 2002.05.15 | ヒマラヤ雪崩事故 大分地裁 旅行会社の法的責任を否定
1998/4、大分地裁は1995年に旅行会社主催のネパールトレッキング中にツアー客が雪崩で死亡した事故で、雪崩が予見可能とは認定できないとして、原告の請求(慰謝料など350万円)を棄却した。 |
佐賀新聞HP | ||||||||||||||||||||||||||||||||
010 | 2002.05.15 | 濡れた床での転倒事故 コンビニに法的責任 115万円の支払い命令
不特定の客を相手にする以上、客が急いで早足になったり靴底が減っていることも前提にして客に滑らないように安全を計る法的義務を怠ったとして、大阪高等裁判所はコンビニに対して、濡れた床で滑って転倒して怪我をした女性に対して115万円を支払うように命じた。原告請求額は約1000万円。 |
2001.7.31?朝日 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
011 | 2002.05.15 | ゴルフ中の落雷死亡事故 キャディーとゴルフ場の法的責任を否定
東京地方裁判所は、中学教諭がゴルフ中に落雷で死亡した事故で、キャディーの落雷予報とゴルフ場の各ホールごとの待避所設置についての法的義務を認定せず、約1億円の賠償を請求した遺族の請求を棄却した。 |
2000.11.16中日 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
012 | 2002.05.15 | 高校山岳部員熱射病死亡事故 教諭の責任認定 県に5000万円支払命令
浦和地裁は、高校山岳部生徒の登山中の熱射病死亡事故で、疲労と猛暑を総合すれば医療機関への搬送が必要であると認識可能で搬送すべき法的義務があったとして、引率教諭らの過失を認め県に5000万円の賠償を命じた。一方、教諭個人の賠償責任については個人は直接その責任を負わず、公共団体がその被害者に対して賠償の責に任ずるものとした。 |
2000.03.16読売 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
013 | 2002.05.15 | ニセコ雪崩死亡事故訴訟 ガイド側6300万円支払いで和解
1998年冬、雪上トレッキングツアーの参加者一名が雪崩で死亡した事故について、家族がガイド2人に対して約7000万円の賠償を求めた訴訟で、ガイドが約6300万円を支払うことで和解が成立した。なお、ガイド達は2000年3月、業務上過失致死罪で有罪判決を受けた。 |
2000.08.22毎日 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
014 | 2002.05.15 | オーストリアスキー場 ケーブルカー火災死亡事故 米法廷で訴訟へ
2000年冬、オーストリアスキー場へのトンネル内で発生した火災によって死亡した日本人の家族が、2002/1/10、米ニューヨーク南連邦地裁に、事故関連会社に対する損害賠償訴訟を起こした。 |
2002.01.10毎日 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
015 | 2002.05.18 | 機長起訴 業務上過失致死傷で 飛行中の操縦ミスを問う初めてのケース
2002/5/14 、名古屋地検は1997年6月の死傷事故(旅客機が飛行中に激しく揺れ13人が負傷、1名が1年余後死亡)で、機長の操縦ミスが事故の原因として機長を在宅起訴した。「機長に操作ミス」と記載された事故報告書の扱いも争点の一つとなると思われる。欧米では再発防止優先の観点から事故報告書を裁判の書証として使用を禁じる国もある。 |
2002.05.15朝日・中日 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
016 | 2002.05.18 | スキー場内での転倒事故 スキー場の法的責任を否定
1998年3月、ゲレンデで滑走中に転倒し、ゲレンデの外のくいに衝突して意識不明の重体になった女性(スキー一級)の配偶者が、スキー場に対して、1.転落ネット未設置、2.支柱へ養生マット未設置、3.悪コンディションのゲレンデの未閉鎖などが原因として、約1億円の賠償を求めた訴訟の判決が2002.03.27に秋田地裁であり、裁判所は「スキーヤーの責任と技量でゲレンデ外に飛び出さないようにしなければならない」として原告の請求を棄却した。原告はこの判決を不服として04.09に控訴したようだ。 |
2002.03.28河北新報
2002.04.11毎日 |
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017 | 2002.05.18 | 転倒骨折 自動ドアのスピードが原因 レストランに222万円支払いの判決
レストランの自動ドアに挟まれて転倒した女性(72)が、転倒して骨折したのはレストランの自動ドアの開閉スピードが速すぎたためとして約1700万円の損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁は2001.12.27、レストランに約222万円の支払いを命じた。 |
2001.12.27毎日HP | ||||||||||||||||||||||||||||||||
018 | 2002.05.18 | 公園の箱ブランコ事故 メーカーと市の法的責任認定 124万円の支払い命令
97年秋、小学3年生が公園の箱ブランコと地面に足を挟まれて骨折した事故で、原因はブランコの欠陥と市の安全管理の瑕疵であるとして、410万円の賠償をもとめた訴訟で、横浜地裁は、ブランコは地面と22センチしかないなどの欠陥があり子供が挟まれる危険を十分予知できた、としてメーカーと市の安全管理責任を認定した。業界基準は35センチであった。 |
2001.02.05毎日HP | ||||||||||||||||||||||||||||||||
019 | 2002.05.18 | ビル通路の転倒事故 貸しビル会社の法的責任認定 約2262万円の支払い命令
99年9月、女性がビルの通路で転倒し骨折した事故で、東京地裁は、清掃の頻度が少なく、油などの清掃が不十分と認定して、貸しビル会社に約2262万円の支払いを命じた。 |
2001.11.27毎日HP | ||||||||||||||||||||||||||||||||
020 | 2002.05.18 | 野球部練習中の打球衝突による視力低下 県に約8600万円賠償を求めて提訴
高校時代に打球により視力が低下したのは、当時の高校野球部監督の指導ミスが原因として25才の男性が新潟地裁に約8600万円の損害賠償を求める訴訟を起こした。 |
2000/09/04毎日HP | ||||||||||||||||||||||||||||||||
021 | 2002.05.20 | 大学テニス同好会合宿中の部員の花火事故 同好会の会長の法的責任を否定
東京地裁は平成2/11/28、大学テニス同好会夏合宿での花火大会で、部員が花火で片目を負傷した事故でテニス同好会の会長の法的責任を否定する判決を下した。 |
判例時報1396 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
022 | 2002.05.20 | 登山報告書の記載 名誉毀損と認定 高裁 謝罪文などの掲載を命令
1999年発行のヒマラヤ登山報告書において、登山隊の隊長が登山隊に対してA社会人山岳会副会長が妨害工作を行なった旨記載したことにより名誉を毀損されたとして、A社会人山岳会副会長がこの隊長に対して賠償金と謝罪文配付などを求めた訴訟で、高等裁判所は謝罪文などの掲載を命じた。 |
判例時報1768 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
023 | 2002.05.20 | マクドナルドオレンジジュース異物混入訴訟 30万円で和解 名古屋高裁
のどに怪我をしたのは、マクドナルドで購入したオレンジジュースに異物が入っており、怪我はこの異物が原因として、マクドナルドに40万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審は、マクドナルドが30万円を女性に支払うことで和解した。名古屋地裁の一審判決は「ジュースを飲んだ直後に傷を負っていることなどから、傷の原因は混入した異物」で「製造工程を検討すると異物が混入する可能性は否定できない」とし、マクドナルドに10万円の支払いを命じていた。 |
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024 | 2002.06.30 | 大日岳事故 第一回口頭弁論 国は「注意義務違反なし」と答弁
2002/5/22、富山地方裁判所で、大日岳事故の第一回口頭弁論が開かれ、被告である国は「雪庇に進入したことと、雪庇崩落との因果関係を認めることは困難」であり、「雪庇崩落の予見可能性はなく、注意義務違反はない」と陳述して、原告の請求の棄却を求めた。 一方、家族側は「安全なはずの研修で起きた事故に納得がいかない」。「研修の目的、意味はなんだったのか。『責任はない』と逃げる国に落胆を覚える」。「息子を失った原因と、事故の真実が明らかにされることを強く願う」と意見陳述を行なった。 事故の発生した大学山岳部リーダー冬山研修会は、「各大学山岳部及びワンダーフォーゲル部等、登山活動をするサークルや同好会のリーダーまたは次期リーダー候補者で、 学長が推薦する2年生以上の男子学生を対象にリーダーとしての資質の向上を図ることを目的」として「登山技術の修得と登山活動をする組織におけるリーダーの養成という考え方から、 可能な限り実践的な研修を行い、登山技術や安全を確保する技術の修得とともに、リーダーとして最も重要な状況の判断力、特に、危険を回避する判断力を身に付けることを主眼として」実施されていた。 参考判例としては、長野県山岳総合センター主催研修会で起きた雪崩死亡事故の遺族による損害賠償請求事件、いわゆる「五竜遠見雪崩裁判」があり、この記録は「雪崩-人災への怒りと警告.五竜遠見雪崩裁判勝利記録」( 酒井さんの雪崩裁判を支援する会)としてまとめられている。なお、この記録は有料で借り出すことが可能である(see 自費出版ホームページ図書館)。 第2回口頭弁論は9/18日午後3時に開廷する。 |
2002/05/23毎日新聞
2002/05/23朝日新聞 |
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025 | 2002.06.30 | 部活動中のレスリング事故はコーチの注意義務違反 学校に1700万円の賠償命令
2002/5/29、東京地裁は、レスリング部の主将(当時14才)がレスリングの部活動中の試合で肩に怪我を負ったのは試合相手との実力差を考慮せずに試合を認めたコーチに注意義務違反があったとして、学校側に約1700万円の支払いを命じた。原告の請求額は約1億4400万円だった。 |
2002.05.29毎日新聞 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
026 | 2002.07.15 | 国体予選の山岳競技中の高校生重体 熱中症が原因?
2002/7/13、午後3時15分ごろ、山形県鶴岡市の母狩山で、国民体山形県予選の山岳競技(約10キロの荷物を背負って約5キロの山道で時間を競う)に参加していた県立工業高校山岳部の1年生部員(15)が、8合目付近で登山道から約五メートル転落。高校生は病院に運ばれたが、意識不明の重体で、14日に亡くなった。 |
2002.07.14時事通信
2002.07.15読売 2002.07.15 河北新報 |
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027 | 2002.07.15 | ラフティング事故 初の刑事責任を問われる、業務上過失致死容疑で書類送検
2000/8/12午後、群馬県水上町の利根川上流で、インストラクターを含め8人が乗っていたラフティングボートが転覆し、客の男性会社員(当時25歳)が死亡した事故で、同県警捜査一課などは、川下りツアーを企画した前橋市の元ラフティング会社経営の男性インストラクター(31)を運行管理上の安全管理義務を怠った(上流のダムの放水で川の流れが急になっていたにもかかわらず、ツアーを中止したり、コースを変更したりするなどの安全管理を怠ってラフティングを実施した容疑 )として、業務上過失致死の疑いで、前橋地検に2002/7/15に書類送検した。ラフティング死亡事故で刑事責任を問うのは全国初のようだ。 |
2002.07.15 読売
2002.07.15 河北新報 |
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028 | 2002.07.15 | 旅行社主催の登山ツアーに参加した男性 遭難死
2002/6/9、朝日旅行会主催の十勝岳登山ツアーに参加した男性(65)が、山頂付近で倒れ、その後死亡した。ガイドの通報を受けた救助隊が出動したが吹雪による悪天候で引き返した。岳人2002年8月号によれば、死亡した男性は雨具を置き忘れていたようだ。 なお、この事故や登山ツアーについての議論が、ニフティフォーラムの山の展望と地図のフォーラムFYAMAPの紹介ホームページで、「十勝岳での遭難事故をめぐる発言集」として紹介されている。 |
2002.06.10朝日
2002.06.11北海道新聞 岳人2002年8月号 |
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029 | 2002.07.15 | 有料登山ツアー遭難死亡事故初公判 添乗員は無罪を主張
1999年9月25日に、北海道の羊蹄山で、京阪交通社主催の登山ツアーに参加した14名のうち女性2人が遭難、凍死した事故で、未然防止の注意義務を怠ったとして、業務上過失致死罪に問われた京阪交通社の社員で添乗員の男性(52)の初公判が7/5日に、札幌地裁(遠藤和正裁判長)であった。 男性被告は「添乗員としてツアー客の安全確保には万全を期した。過失責任はない」と無罪を主張した。 検察は、登山道の状況などを事前に説明せず、また、ツアー客の動向把握などについて安全確保措置を怠ったと陳述し、「会社側は『責任はない』として謝罪すらしない」「(公判で添乗員の)責任を明らかにしてほしい」などとの家族の調書を朗読した。 なお、当時の直属の上司の営業統括室部長も、業務上過失致死容疑で書類送検されていたが「遭難事故の予見は困難だった」として、嫌疑不十分で不起訴処分となっている。 |
2002.07.05北海道新聞 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
030 | 2002.07.15 | 北海道大雪山トムラウシ山 2パーティ遭難 女性2人が死亡
北海道の大雪山系トムラウシ山(2141メートル)で、2002/7/11、愛知県のふわく山の会の4人パーティと福岡県の8人パーティが下山中に遭難した。愛知県パーティ4名のうち、2名(共に62才)は12日早朝に自力下山し、1名(53才)も12日午前に下山した。しかし、救助時に意識不明だった1名の女性(59才)は13日午後、遺体で収容された。低体温症のようだ。 また、福岡県の8人パーティーのうち、山頂付近の岩陰でシュラフにくるまって横たわって見つかった女性(58才)も13日に死亡が確認された。福岡県パーティの残りの7人の内、3名(パーティーのリーダー?の登山ガイド46才,69才の男性2名と58才の女性1名)は山頂北側のヒサゴ沼避難小屋から13日にヘリで救出され、4名(53才の男性1名と58才,54才,60才の女性3名)は旭岳温泉に13日に自力下山した。なお、司法解剖の結果、凍死と判明した。 また、2002/7/15北海道新聞によれば、
とのことのようである。(管理者註、新聞の実名を、それぞれ、遭難女性あるいは女性、リーダーと変更した)。 |
2002.07.11北海道新聞
2002.07.12北海道新聞 2002.07.13北海道新聞 2002.07.14北海道新聞 2002.07.15北海道新聞 |
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031 | 2002.07.15 | 登山遭難者がGPSと携帯で110番
北海道大雪山で2002/7/6の朝、道に迷った単独行の男性登山者が(30)が携帯電話で110番通報して救助を求め、ヘリコプターで同日午後三時すぎに無事に救助された。通報のさい、男性は自分の現在位置をGPS(衛星利用測位システム)発信機で確認して知らせたようだ。 |
2002.07.06北海道新聞 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
032 | 2002.07.24 | 北海道大雪山トムラウシ山遭難 続報 福岡パーティは登山ツアー
7/13日にトムラウシ山で遭難した福岡パーティは、北海道新聞などによれば、有料登山ツアー中の事故だったようだ。この登山は福岡在住の登山ガイドの男性が企画し、7名の客を引率して無人非難小屋泊まりの計画であったようだ。 登山ガイドの男性(46)は東京の私大山岳部出身で、アコンカグアの登山歴のある日本山岳ガイド連盟公認ガイドだった。福岡の登山愛好家グループのガイドでもあったようだ。 |
2002.07.17北海道新聞
北海道の山岳ニュースHP |
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032 | 2002.07.24 | 小学一年生水難事故 校長・教頭・引率教諭の5名を書類送検 静岡
2001年7月、静岡県富士市の海岸で、校外学習中の小学一年生が波にさらわれ行方不明になった事故で、2002/7/19に、富士署は、業務上過失致死の疑いで、児童を助けようとして死亡した引率教諭及び他の2名の引率教諭と、校長及び教頭を書類送検した。校長及び教頭は監督責任を問われた。 |
2002.07.19時事通信 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
033 | 2002.07.31 | 大日岳遭難事故を考えるページがインターネットで開設中
2000年3月5日に、文部省登山研修所(当事)主催の大学山岳部リーダー冬山研修会に参加していた大学生2人が『吹き溜り』崩落に巻き込まれ遭難した事故について、国の責任を追求する大日岳事故訴訟の進行状況を告知するページが御家族によって開設されている。 この事故は、事故の法的な責任問題以外にも、例えば、事故当事者とその家族の事故や事故調査に関する情報にアクセスする権利などについて大きな問題を投げかけている。 |
大日岳遭難事故を考えるページ | ||||||||||||||||||||||||||||||||
034 | 2002.07.31 | 肥満はハンバーガーが原因 アメリカ ファストフード社に賠償請求訴訟
2002年7月26日、肥満で、心臓病と糖尿病になったのは、「牛肉100パーセントというので、身体に良いと思っていたのに、脂肪ばかりで肥満になった」「健康に有害と警告しなければ詐欺に相当する」などとして、アメリカの56才の男性が、マクドナルド・ケンタッキーフライドチキンなどの4社を相手取って、損害賠償請求訴訟をニューヨーク地裁に起こした。 |
2002.07.27毎日 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
035 | 2002.07.31 | 弘前大学医学部山岳部遭難訴訟 控訴審第一回口頭弁論 開かれる
2002年7月29日、高等裁判所において、弘前大学医学部山岳部遭難訴訟の控訴審第一回口頭弁論が開かれた。控訴人側は、一審判決を報道する新聞記事と登山関係者の意見書を提出した。さらに、新たな意見書を提出するようだ。次回は、9月25日13:30から。 |
高裁にて傍聴 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
036 | 2002.08.26 | 南アルプス 落雷でツアー登山客5人死傷 2002年8月2日の午後2時ごろ、名古屋からツアー登山中の17人が、南アルプスの本谷山(2658m)山頂付近で、落雷に遭いの男性(67)が死亡、男女4人が重軽傷を負った。 一行は愛知県内の20~60歳代の登山客15人とガイド1人と添乗員1人。同日午前、本谷山南側の山小屋(2607m)を出発、同山東側の塩見岳(3047m)に登頂し、再び同小屋に戻る途中だった。 |
2002.08.02毎日 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
037 | 2002.08.26 | 南アルプス落雷事故 主催の近畿日本ツーリストとクラブツーリズム会見
2002年8月2日に、ツアー登山中の落雷で、1人が死亡し4人が負傷した事故で、主催者の近畿日本ツーリストと関連会社のクラブツーリズムが記者会見を開いた。 事故は、登山ガイド歴4年の男性ガイド(30)が、雨が強くなったので、カッパのズボンも着るように指示して、はいている最中に落雷したようだ。 主催者側は「無理のない日程で、安全対策は現状では適切」と釈明した。一方、警察は、ツアー客・添乗員・登山ガイドから事情を聞き、刑事責任については「雷が予見可能かどうかが問題。引き続き調べる。」とコメントしたようだ。 |
2002.08.03中日 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
038 | 2002.08.26 | 夏のアルプス 中高年登山者の転落事故 頻発
北アルプスで登山者の転落事故が頻発している。
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2002.08.11毎日
2002.08.12朝日 2002.08.20毎日 2002.08.26朝日 |
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039 | 2002.08.26 | プールでの小学1年生死亡事故 監視中の4教諭を書類送検
2000年6月に、水泳の授業中に小学1年生がプールで死亡した事故で、警察は、監視していた教諭達が事前に安全対策の打ち合わせ等をせずに、安全管理に過失があったと判断し、業務上過失致死容疑で書類送検した。 事故の損害賠償を区と都に求めた民事訴訟では、裁判所は学校の過失を認定し、今年3月に約2700万円の支払い命令を下している。なお、請求額は約5000万円であった。 |
2002.08.03読売 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
040 | 2002.08.26 | 一審判決は必ず二年以内に、と 小泉首相 司法制度改革推進本部顧問会議で
2002年7月5日、司法制度改革推進本部顧問会議で小泉首相は、刑事・民事とも一審判決が5年、10年とかかる現状は遅すぎる。裁判の結果が必ず2年以内に出るように改革して行きたい」と決意を表明した。 ただし、実際は大半の訴訟が二年以内に判決が出ており、民事訴訟でも二年超は約10パーセント程度のようだ。 |
2002.07.06共同 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
041 | 2002.08.31 | 箱ブランコ訴訟控訴審 原告逆転敗訴 メーカーと市の責任否定 N0.18参照
N0.18で報告した公園の箱ブランコ事故の控訴審判決が2002年8月7日に東京高裁であった。新村正人裁判長は、事故はそもそもどのような態様のものだったか確定することは困難で、ぶらんこの底と地面との空間が不足していたことが原因だったとはいえないとして、市とメーカーの責任を認めて計約124万円の支払いを命じた1審判決を取り消し、請求を棄却した。 |
2002.08.06時事通信 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
042 | 2002.08.31 | 高校生水死事故、引率の巡査長 業務上過失致死罪 罰金50万円命令
1998年8月、川で高校生ひとりが水死した事故で、この高校生を含む3人の高校生3人を引率していた同市内の警視庁巡査長が、2002年8月7日に、業務上過失致死罪で在宅略式起訴された。同簡裁は同日、巡査長に罰金50万円の略式命令を出した。 巡査長は自分のボートに高校生らを乗せて河口付近を航行。川岸から約30メートルの地点で停船し、高校生3人を岸へ泳がせた時に、救命胴衣を着せたり、安全を監視したりする義務を怠った、とされた。 |
2002.08.07読売 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
043 | 2002.08.31 | 同乗者にも賠償請求 泥酔ひき逃げ死亡事故 総額8900万円
2002年1月、専門学校生が泥酔運転の車にひき逃げされて死亡した事件で、専門学校生の両親はひき逃げした男性(危険運転致死傷罪で公判中)と同乗者の男性2人を相手取り、総額約8900万円の損害賠償請求訴訟を起こすようだ。 3人は事故当日、被告男性は路上でふらついたり転んだりして、車のキーをカギ穴に入れられないほど泥酔していた。同乗者の1人は「おれが運転する」と制止したが、被告が聞かなかったため、そのままそのまま助手席に座り、もう1人も後部座席に座っていたようだ。 代理人弁護士は「同乗者は、泥酔状態の被告が運転すれば事故を起こす可能性があることを十分認識していたはず。運転を積極的に止めておらず、民事上の共同不法行為にあたる」とコメントしたようだ。 ひき逃げした男性は、最初は業務上過失致死傷罪(最高刑・懲役5年)で起訴されていた。しかし、遺族らが危険運転致死傷罪(同・懲役15年)の適用を求めて森山法相らに直訴。その後、同罪が訴因追加された。 |
2002.08.29読売 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
044 | 2002.08.31 | サンフランシスコ住民 エアカナダなどに約6億円請求 愛猫の行方不明で
サンフランシスコ在住の2人は、2001年8月、トロント発サンフランシスコ行きのエアカナダ機に、飼い猫5匹を預けたが、かごが壊れるなどして、そのうちの一匹が行方不明になった。 2人は「猫が行方不明なったことが原因で精神的苦痛を受けた」としてエアカナダ・サンフランシスコで荷物の取扱いをしたコンチネンタル航空・当時勤務していた係員10名に対して、1匹の猫を巡る賠償額としては過去最高の500万ドルを請求する訴訟をサンフランシスコ地裁に起した。 原告は「飼い猫は家族の一員で、殺されたも同然。航空会社はペットに細心の注意を払うべき」と主張しているようだ。 |
2002.8.31
日刊スポーツ |
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045 | 2002.08.31 | サルに驚いて転倒した女性の損害賠償請求 棄却される
98年の冬、大阪府立の公園でサルに驚いて後ずさりし、段差部分で転倒して、足を骨折するなどのケガをした。この女性が「市はサルを観光資源として利益を得ており、被害防止の義務があった」として、市に対して約600万円の損害賠償を求めた訴訟で、大阪地裁は2002年8月30日、「市は、もはやサルを観光資源としておらず、猿害がなくならないのは観光客の餌やりが原因だ」、「市に対策を講じる義務はなかった」として請求を棄却した。 公園には約290匹のサルが生息しているが、商工観光課は「観光関係の宣伝にも一切、サルは使っていない」と話しているそうである。 |
2002.8.31毎日 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
046 | 2002.09.27 | 会社員らタバコで健康被害と慰謝料など請求 原告側高裁でも敗訴
アメリカのタバコ会社の日本法人がタバコを輸入して販売したことが原因で健康被害を受けたとして、タバコの輸入と販売の禁止および約200万円の慰謝料を求めた損害賠償請求訴訟の控訴審判決が、2002年9月26日に言い渡された。名古屋高等裁判所の小川克介裁判長は一審の判決を支持して、原告である名古屋市の会社員18名らの控訴を棄却した。 |
2002.9.26中日 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
047 | 2002.11.01 | 事故調査報告書の証拠使用は国際条約違反と抗議 航空機乗員組合 地検へ
1997年6月の航空機の大揺れ事故時の機長を業務上過失致死傷罪で在宅起訴した名古屋地検に対して 「ワンワールドアライアンス乗員組合連合」は10月11日に起訴は不当として抗議した。根拠の一つは、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会の調査報告書を証拠として用いるのは国際条約違反というもので、関係者は「個人の刑事責任が追及されるようであれば、パイロットは自己の利益を優先して、正しく証言しなくなり、再発防止策を探ることができなくなる」と主張している。 将来、登山事故報告書について、同様の懸念は・・・。 |
2002.10.11読売 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
048 | 2002.11.01 | トライアスロン事故 主催者書類送検 全国初
2002年4月21日の全日本トライアスロン宮古島大会で参加者の成人男性が溺死した事故で、海上保安署は、2002年8月8日、死亡した選手の救助方法などが不適切だったとして大会事務局の二人を業務上過失致死容疑で書類送検した。大会事務局の二人は、全競技の総括責任者の事務局長と水泳競技の監督責任者の職員だった。 |
2002.08/08朝日
2002.08/08読売 |
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049 | 2002.11.01 | 部活動中 中学生熱中症死亡事故 顧問教官の刑事責任認定 罰金50万円
2000年に中学生が野球部の練習中に熱中症で死亡事故した事故で、業務上過失致死罪に問われた元顧問教諭に対して、横浜地裁は罰金40万円の有罪を言い渡した。 顧問教諭が5キロの持久走の時に部員が熱中症にかかったことに気付くのが遅れたことや朝から休憩なしで2時間練習していたことが注意義務違反とされた。 |
2002.08.08朝日 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
050 | 2002.11.01 | 大日岳事故の引率講師 書類送検の見通し 富山
富山県警は、全体責任者の講師と死亡した大学生の所属班の引率講師の2名を業務上過失致死罪の疑いで書類送検する方針。講師らは数十年の経験があり、雪庇の危険性は関係者の常識であった。講師が「崩落の危険を疑わず、安全確認をしなかった」と供述している点を重く見ているようだ。 |
2002.09.15朝日 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
051 | 2002.11.01 | 大日岳事故訴訟 公正判決要請書・署名運動 インターネットでも
大日岳事故で遭難した学生のご家族による「北アルプス大日岳死亡事故公正判決要請書」がインターネットでも始まっている。登山事故訴訟でインターネットを利用した公正判決嘆願書署名の呼び掛けは日本で初めての試みと思われる。詳細については右記ホームページへ。 |
大日岳遭難事故を考えるページ | ||||||||||||||||||||||||||||||||
052 | 2002.11.01 | 2才児死亡原因はチャイルドシート未装着 母親を書類送検
北海道警旭川中央署は、右折時に助手席のドアが開いて2歳児が車から路上に転落してしまい対向車にはねられ死亡した原因は母親のチャイルドシート未装着が主因であるとして、25才の母親を業務上過失致死罪の疑いで書類送検した。チャイルドシート未装着で刑事責任が問われるのは全国初のようだ。 |
2002.04.13朝日 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
053 | 2002.11.29 | 涸沢ツアースキー 雪崩 一人行方不明
2002年11月3日午前、穂高の涸沢で、幅約40メートルの新雪雪崩が発生し二十数人が巻き込まれた。このうち、大阪市の大学生が行方不明となっている。大学生は南大阪大スキー部所属で、部員十四人とOB三人とともに新潟県妙高高原町のスキー学校が主催したツアーに参加していた。ツアー団体一行29人は11月3日、涸沢ヒュッテから前穂高岳寄りの斜面でスキーをしていて雪崩に巻き込まれた模様。事故現場には新雪が2メートル程あったようだ。豊科署は現地での判断が適切だったか、関係者から事情を聴いている。 また、11月4日には槍ケ岳の殺生ヒュッテのスタッフ三名が、槍沢経由で上高地への下山中に行方不明となっている。 |
2002.11.07
信濃毎日 |
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054 | 2002.11.29 | 医師の不作為が問われる 子供のわりばし事故 初公判
四歳の児童のどに割り箸がささって死亡した事故について、医師がCTスキャンで撮影するなどの方法で割りばしが頭がい内に残っているかどうか確認する注意義務を怠ったとして起訴された事件の初公判が29日に東京地裁であり、被告医師は無罪を主張した。 この事案は、作為(あることをしたこと)ではなく不作為(あることをしなかったこと)が問われる裁判として注目される。この場合は「CTスキャンで撮影しておけば割り箸を発見でき、適切な処置を施せたのに、これを怠ったという「不作為」が問われている。 |
2002.11.29
毎日・読売 |
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055 | 2002.11.29 | 富山県警 大日岳事故の引率講師二名 書類送検
大日岳事故で、富山県警は、2002年11月26日、安全確認を怠り、崩落する危険性のある雪庇上で研修生を休憩させたとして、研修登山の責任者の元主任講師(50代男性)と、死亡した学生2人の班を引率した会元講師(40代男性)を業務上過失致死の疑いで書類送検した。 もし刑事裁判となれば、雪庇崩落の予見可能性と注意義務の程度が大きな争点となると思われる。今回のケースは、初心者対象の営利引率型登山であるため、仲間同士の自主登山に比べて高い注意義務が主催者に課せられているが、特に、主催者が国であるので、「国の主催行事は、注意義務の程度は、民間主催の登山(例えばツアー登山や講習会)よりも高いのか、否か」かも争点となると思料する。 なお、富山新聞HP記事(2002.11.27)によれば「上市署では『現場は雪庇の崩落が発生しやすい場所として知られるなど、 事故は事前に回避できる側面があった』としている。」とのことである。 |
2002.11.26
産経web 2002.11.27 富山新聞 |
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056 | 2002.12.04 | 弘前大学医学部山岳部遭難訴訟 控訴審第3回口頭弁論 開かれる
2002年11月13日、弘前医学部大学山岳部遭難訴訟の控訴審第3回口頭弁論が開かれた。控訴人側は、登山関係者の意見書を提出した。さらに、新たな意見書を提出するようだ。被控訴人側からも意見書が提出された。(この件要詳述。時期を見て)。次回は、2003年1月15日です。 |
高裁にて傍聴 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
057 | 2002.12.12
2002.12.21 |
米国 肺がんになったのはタバコ会社の責任 3兆4000億円賠償評決
米大手たばこ会社が喫煙の危険性をキチンと知らせず適切な情報を入手できなかたために17才から喫煙を続けてしまい、肺がんになってしまったとして、米カリフォルニア州の女性(64)が損害賠償を求めていた訴訟で、裁判所の陪審は2002.10.04、約3兆4000億円の懲罰的損害賠償金の支払いを命じる評決を出した。また、陪審はこれとは別の評決で、治療費などの約一億円の支払いも命じた。 ちなみに、懲罰的損害賠償とは、簡単に言うと、将来において同じ過ちをしないという抑止効果を狙った、言わば「おしおき」と言う意味で課される賠償金のことである。日本では訴状で請求されることはあるが、裁判所が認めた事例はないと本頁管理者は認識している。 評決のあと、このタバコ会社の株は急落した。 しかし、2002.12.18、カリフォルニア州の上級裁判所は18日、陪審が下した280億ドル(約3兆4000億円)の懲罰的賠償金の支払いを千分の1に減額して2800万ドル(約34億円)の懲罰的賠償金を求める決定を下した。原告は12月27日までに、裁判所の減額決定を受け入れるかどうかを決める。原告側弁護士はがっかりしているようだ。被告のタバコ会社は上訴する方針(追記2002.12.21)。 |
2002.10.06
共同 佐賀新聞HP 2002.12.18 朝日HP |
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058 | 2002.12.12 | レーシングカート場に4200万円の賠償命令 宮崎地裁
鹿児島県にあるレーシングカート場で、20代の男性がカートで走行中に転落して死亡したのは、カーブに安全施設が設置されておらずコースが安全でなかったためとして遺族が約8800万円の損害賠償を求めた訴訟で、宮崎地裁は2002.11.29に、レーシングカート場に4200万円の賠償を命じる判決を言い渡した。 裁判長は「同種の事故が(それまで)なかったことだけで、漫然と(安全)措置をとらなかった」と被告の安全配慮義務違反を認定した。しかし、「運転の在り方にも問題がなかったとは言えない」と男性の過失を指摘して過失相殺を適用した。裁判は控訴になる可能性が高いようだ。 |
2002.11.30
共同 佐賀新聞HP |
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059 | 2002.12.12 | 明石花火事故 県・市・警備会社に8億5000万円の賠償求め 民事提訴
兵庫県明石市の花火大会事故で、10遺族中の8遺族17人が「県警などのずさんな雑踏警備が原因で事故が起きた」として、兵庫県・明石市・警備会社ニシカン(福岡市)に、総額約八億五千万円の損害賠償訴訟を提訴した。 遺族側は、事故は、市と警察と警備会社の過失が重なって発生したので、三者は連帯して賠償すべきと主張している。特に、法的強制力を持つ県警の責任追及を重く見ているようだ。なお、すでに、当時の明石署長はじめ三者の責任者らが業務上過失致死傷容疑で戸地検に書類送検された。 |
2002.10.31
共同 佐賀新聞HP |
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060 | 2002.12.12 | 日航事故 初公判 調査報告書の証拠採用を巡る争いに注目すべきである
97年6月、日航706便が飛行中に乱気流に遭遇して激しく揺れ、女性乗務員1人が死亡、乗員乗客複数が負傷した事故で、機長の業務上過失致死傷罪の刑事責任を問う初公判が2002.12.11に名古屋地裁で開かれた。 この裁判では、検察側が証拠として提出した旧運輸省航空事故調査委の調査報告書(99年公表)の証拠採用を巡る論議に注目したい。以下は、弁護側の調査報告書には証拠能力がないと主張する根拠の要旨である。 事故報告書にそのほとんどを依拠した起訴は「事故調査の目的は再発防止。罪や責任を課すのが目的ではない」として、事故報告書で知り得た事実を刑事訴追に利用してはならないと規定した国際民間航空条約(ICAO)の付属書(管理者註:ただし、この規定には曖昧な点もあるようなので、直接この条約で確認する必要がある)に違反する。 以下は本頁管理者の解説である。 この国際民間航空条約付属書は言わば「必要悪」である。なぜなら、この文言の根拠は以下のようであると推論されるからである。つまり 事故報告書が証拠採用され乗務員が法的責任を追求されるようになると、法的責任を問われることを恐れた乗務員が、事実を隠して虚偽を述べるようになる可能性が高い。そうすると、事故の正しい原因究明が困難になり、その結果として、将来同様の事故が再発して、また犠牲者が出てしまう可能性がある。そのような事態を防ぐためには、法的責任を追求しないという免責(この場合は事故報告書は刑事裁判の証拠とはしないと約束することで)を乗務員に与えることによって、本当の事を述べてもらい事故の真相究明をはかるべきである。 幸いなことに、登山事故報告書にはまだこのような傾向はみられない。むしろ、「これは私のミスであった」あるいは「事故は不可抗力ではなく防止は可能だった」と過失を素直に認める文言のある報告書も多い。しかし、今後、「過失があったのであれば損害賠償をすべきである」として、登山事故報告書を根拠とした登山事故裁判が多発した場合には、事態は変化する可能性もあると思料する。 |
2002.12.12
日経・中日・朝日 |
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061 | 2002.12.15 | 詐欺被害にあったのはテレビCMにも責任 テレビ局を提訴 詐欺商法事件の被害者22人が、テレビコマーシャルを見て信用して出資したために被害にあったので、放映したテレビ局にも責任があるとして、日本テレビとテレビ朝日に総額約7000万円の損害賠償を求め、2002.12.12日に東京地裁に提訴した。消費者詐欺に絡みCMを流したメディアを訴えるのは初めてのようだ。 原告側は「テレビ局は調査せずに放映を続けることで、グループの信頼性を印象付け被害を拡大させた」と主張し放映期間中の出資分はテレビ局側が賠償責任があるとしてその2分の1を請求した。被告側は「詐欺被害をCM放送と関連付けるのはおかしい。広告主の信用性についても調査義務はないし問題もなかった。」と主張しているようだ。 近い将来において「遭難は山岳雑誌の記事にも責任」あるいは「事故について不適切な情報を掲載したホームページ主催者にも責任あり」とした訴訟が提訴される可能性をもはや否定できないかもしれない・・・・。「本記事について一切の保証しません。登山は自己責任でお願いします。」という記載があっても、裁判を受ける権利の方が強く提訴を事前にとめることはできないと思料する。 |
2002.12.12
毎日 |
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062 | 2002.12.18 | 料理はPL法上の「加工品」 1200万円の賠償命令 タイ料理食中毒訴訟
イシガキダイの料理を食べて食中毒になった客が、製造物責任法(PL法)に基づいて慰謝料など総額約3800万円を求めた訴訟で、東京地裁は、約1200万円の支払いを命じた。食中毒で製造物責任が認められるのは2例目。初例は瓶詰めオリーブの汚染で輸入会社の責任を認めた01年2月の東京地裁判決。 原告側は「料理店は欠陥のある製造物(料理)を出した責任がある」と主張し、被告側は、「毒素を持つ魚の識別は著しく困難で、中毒の有効な予防対策はない」と主張していた。裁判所は、�@「調理行為はPL法の『加工』に当たり、本来、安全なはずの料理に毒素が含まれていたことは『製造物の欠陥』に当たる」、�A「沖縄などでは古くから中毒例があり、料理店付近の近海でも毒素を含むイシガキダイが取れることは予測できた」、�B「たとえ防止措置や発見方法が存在しなくても、製造業者らは製造物責任を免れない」として店側の製造物責任を認めた。 民法709条「不法行為」ではなく、PL法を法的根拠とした理由は、民法709条を法的根拠とした場合は、原告側が調理した側の過失や因果関係を証明しなければならないが、PL法を根拠とすれば、過失の有無の立証は必要無く、原告側(消費者側)に有利なためと思われる。 |
2002.12.14
読売・毎日 |
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063 | 2002.12.18 | 大日岳事故 日本国民救援会が国などの刑事責任追求の申立書提出
2002年12月04日、民事裁判中の大日岳事故について、人権擁護団体「日本国民救援会」の武山哲夫さんらが国の刑事責任を問うよう求める2遺族と連名の申入書を富山県警本部に提出した。以下は毎日新聞(2002.12.04)掲載の武山さんのコメントである。 武山さんは「内藤さんの両親から今年9月に申し入れがあり、支援を決めた。文科省は『予見不可能だった』と謝罪も賠償もしておらず、国家による人権侵害だ」と話し、引き続き活動を続けていく考えを強調した。 |
2002.12.05
毎日(富山) |
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064 | 2002.12.18 | 羊蹄山99年遭難事故 民事訴訟も 提訴1億2000万円の賠償金を求め
現在刑事裁判中の羊蹄山有料登山ツアー遭難死亡事故(本ページNO.29参照)について、遭難した京都の女性2人の遺族が、2002年12月18日、ツアーを企画した京阪交通社(大阪市)と男性添乗員に総額1億2000万円の賠償金を求める損害賠償請求訴訟を大阪地裁に提訴した。原告側は「ブームに乗って安易に登山を商品化し、体力の劣る中高年への安全配慮義務を怠った」「添乗員は登山の危険性の説明を十分にしなかった」「2人が集団から離れたのを知りながら登山を続けた」などと主張しているようだ。 ツアー登山は、営利・引率型の登山であるので主催者に課せられた注意義務は高く、今後も同様の訴訟が提訴される可能性を否定することは困難と思料する。 |
2002.12.18
毎日・時事・朝日放送 |
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065 | 2002.12.21 | 「マックのせいで、こんな肥満に」 マクドナルドまた提訴される
アメリカの二人の男性(14)と(19)が、2002年11月、「マックのせいでこんな体になってしまった」とニューヨーク連邦地裁に提訴した。原告側は「栄養価の適切な表示があれば食べるのを控えた」と主張するようだ。一方、 マクドナルド社は「情報は店舗やホームページ、無料電話で提供している。食事には90万もの選択肢があり、当社は責任を負えない」と主張すると思われる。世論調査もおおむねマクドナルドに責任はないという結果がでているが、「たばこ訴訟では700回も訴えが却下された。その後、原告が勝つまでの裁判は800回を超えた。却下されても、あきらめる必要はありません」という識者もいるようである。連邦地裁が審理を始めるかどうかが注目されている。タバコ訴訟ではその習慣性が大きなファクターとなったが、ハンバーガーの習慣性は? |
2002.12.18
朝日 |
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066 | 2002.12.21 | 詐欺被害にあったのはコラムにも責任 東大教授を提訴
詐欺にあったのはテレビコマーシャルを見て信用して出資したためと、放映したテレビ局にも責任があるとして、日本テレビとテレビ朝日に総額約7000万円の損害賠償を求めた被害者22人が、その会社の会員向け雑誌にコラムを70回連載していた東大教授に約3100万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。 ただし、このコラムの内容は歴史教科書問題に関する東大教授の持論が展開されたもので、その商品を推薦する記事ではないようだ。よって、「記事を読んで信用した」のではなく「東大の立派な教授がコラムを書くような会社だから信用してしまった」と言う主張のようである。教授は「少数でも読者がいる限り歴史教科書問題を訴えたいと執筆を引き受けた。投資勧誘の雑誌だとは全く知らず、私に法的責任はない」とコメントしたようだ。 個人的見解であるが、因果関係的にあまりに無理があると思われる。 |
2002.12.18
時事 |
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067 | 2002.12.21 | 肥満治療中の縄跳び事故 医師の法的責任認定 22万円の支払い命令
2002.12.19、奈良地方裁判所は、当時小学5年の少年が国立病院に入院中、肥満治療のための縄跳中にアキレス腱を痛めたのは、医師に責任があるとして、少年と両親の請求どおりに約22万円を支払うよう命じた。樋口裁判官は「縄跳びが上手でない少年に対して、医師らが跳び方や回数を配慮すべきだった」と認定した。 少年は肥満治療で、00年8月21日から10日間、同病院に入院。肥満治療で縄跳びをした際、片足で跳び続けたため右足がアキレス腱(けん)炎になった。少年らは01年7月に提訴した。 |
2002.12.21
朝日HP |
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068 | 2003.01.07 | 中学サッカー部熱中症事故 民事訴訟へ
2002年12月26日、中学サッカー部の練習中に熱中症で死亡した中学3年生の両親が市を相手に約5300万円の損害賠償を求めた訴訟を福岡地裁小倉支部に起こした。 約6キロのランニング中、約4.5キロ走った地点で倒れ、病院に搬送されたが、翌日、熱中症で死亡した。当日の気温は30度を超えていたようだ。原告は「熱中症を防ぐ注意義務があったのに怠った」と主張している。 |
2002.12.27
毎日 |
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069 | 2003.01.15 | 大学クラブ新入生歓迎会 イッキ飲み死亡事故 同席関係者不起訴処分
2002年12月27日、熊本地検は、熊本大医学部漕艇部の新入生歓迎会で、新入部員(当時20歳)が飲酒後に死亡した事故(99年6月発生)で、保護責任者遺棄致死などの疑いで書類送検されていた部長の教授(同席していた)と上級生ら16人全員を不起訴処分とした。両親は「検察は公正な判断をしていない。不起訴処分は世間一般の常識とかい離した判断」として検察審査会に不服を申し立てるようだ。一方、熊本地検は、不起訴とした理由を「酔いつぶして意識混濁にしようなどといった上級生らの悪意の共謀は認定できなかった。故意犯としての立証は困難」としている。 両親は現在、教授ら19人を相手に計約1億3000万円の損害賠償を求めた民事訴訟を熊本地裁に提訴している。訴えによると、新入部員は99年6月5日、熊本市の居酒屋であった新入生歓迎会の2次会で、上級生らから焼酎をストレートで大量に飲まされ、こん睡状態に陥った。その後も救急車を呼んで病院に運ぶなどの救護をされなかった。新入部員は急性アルコール中毒となり、翌朝、おう吐物をのどに詰まらせ窒息死した。 |
2002.12.27
毎日 |
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070 | 2002.01.15 | 町に634万円支払い命令 ゴールポスト転倒で重傷の児童へ 福岡地裁
2002年11月20日、福岡地裁の有吉一郎裁判長は、小学校の校庭のゴールポストが倒れて男子児童が重傷を負った事故で、児童と両親が町に約4700万円の損害賠償を求めた訴訟について、「「地面にゴールポストを置いただけの状態は安全性を欠き、転倒の危険性の予測は十分できた」と、町に約634万円の支払いを命じた。 判決によると、99年3月16日、ある児童がハンドボール用ゴールポストに垂れ下がったひもをブランコのようにして遊んでいたところ、ゴールポストが倒れ、近くにいた原告の小3男子児童(当時)の頭に当たり、脳挫傷などの重傷を負った。原告側弁護士によると、児童は視覚低下などの後遺症があるという。両親らは「学校はポストの注意書きを無視して杭(くい)を打ち込んでおらず、設置・管理にミスがあった」と主張していた。 |
2002.12.20
毎日 |
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071 | 2003.01.27 | 小児 吊り橋の隙間から転落死 鳥取県三滝渓谷 2002年10月14日午後、鳥取県河原町北村の三滝渓谷の吊り橋(長さ約41m、高さ40m)を家族と一緒に渡っていた小児(3)が、床板(幅15cm、長さ70cm)のすき間(幅約60センチ)から転落した。 |
2002.10.14
読売 |